World Football ~リバプールサポの綴る欧州サッカー情報~

できる限り現地のサッカーに触れることを目標に現在世界一周中。 主にリバプールFCの情報を中心に欧州サッカーをはじめとした世界中のサッカー関連情報(移籍話や試合分析、試合動画等を中心)を発信

大量のレンタル放出…チェルシーの育成方針は正解か?

【強豪リーグから中堅リーグまで修行先は幅広く】

昨季プレミアリーグを制した王者チェルシーの若手育成が大きな注目を集めています。

チェルシーは欧州各地にスカウト網を張り巡らし、若手有望株の青田買いを行っています。チェルシーは若手で将来有望とみられる選手は積極的に獲得し、そのまま在籍していたチームや他リーグのチームへ武者修行に出す方針をとっています。今季も欧州各国になんと33選手をローン移籍で放出しています。そのローン移籍先もイングランド国内のみならず、オランダ、イタリア、ポルトガル、ベルギー、トルコ、フランス、ドイツ、ボスニアヘルツェゴビナと強豪リーグから中堅リーグへと広がっています。
yjimage (28)


【ローン移籍組には即戦力級の実力者も】

 実に33人の選手をローン移籍で放出したチェルシーですが、中には強豪国代表選手も含まれています。昨シーズン冬に獲得したばかりながら全くと言っていいほど活躍することができなかったコロンビア代表FW: クアドラードセリエAの強豪:ユベントスに移籍しました。他にも元ドイツ代表で将来を嘱望されていたMF:マルコ・マリンはトルコの強豪:トラブゾンスポルへローン移籍しました。
これらの選手はチェルシーのファーストチームでの活躍を期待されながらもその期待に応えることができなかった選手で、成長を期待しての武者修行というよりローン移籍先で活躍しより良い金額での放出を狙うというほうが強いでしょう。
 もちろんこうした実力者より若手の武者修行でのローン移籍が多いですが、現チェルシーのローン移籍で成長を遂げ、ファーストチームでポジションを勝ち取った選手というのはいないのではないでしょうか。DFズマなどは将来的にポジションを勝ち取ってくるような実力を備えていますが、チェルシーは今夏エヴァートンのCBストーンズの獲得に力を入れるなどまだまだファーストチョイスには遠そうな立ち位置にいます。チェルシーのスタメンに若手のローン移籍組が名を連ねるの日は来るのでしょうか。

スポンサードリンク


【もはや他チームにとってのショーウィンドウ?】

チェルシーの若手は欧州各国にローン移籍しており、そのローン移籍先はサッカー強豪国であるイングランド国内のチームやオランダのチーム等が含まれています。チェルシーのファーストチームは既に相当にハイレベルな選手を有しているものの、毎年大型補強を行うチームでもあるのでローン移籍先で成長したとしてもチェルシーに帰還して活躍できる選手はごく一握りといえるでしょう。昨シーズン、ブンデスリーガ
ヴォルフスブルクに所属し年間最優秀選手に選ばれ、今夏約100億円ともいわれる金額でマンチェスター・シティに移籍したデ・ブライネもチェルシーに移籍後ファーストチームに定着できずにゲンク、ブレーメンへのローン移籍を経験した後に放出された選手でした。チェルシーのスタッフは欧州でも随一の優秀さを誇るため、獲得された選手の将来性・能力は他チームにとっては非常に魅力的です。チェルシーに帰還できない選手も非常に多いこともあって各国の中堅~下位チームはチェルシーの若手の動向に目を光らせています。もはやチェルシーのローン移籍は他チームにとってショーウィンドウと化しているといっても過言ではないでしょう。