World Football ~リバプールサポの綴る欧州サッカー情報~

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Liverpool:Luis Garcia”フィルミーノには時間が必要”

【 ”プレミアリーグに適応することは簡単じゃない” 】

英国リバプールの地元紙『リバプール・エコー』はかつてリバプールに所属しCL制覇にも貢献したルイス・ガルシアが、今夏リバプールに加入したブラジル代表:ロベルト・フィルミーノにはプレミアリーグに適応するための時間が必要だとファンに忍耐を求めているコメントを報じています。
 ルイス・ガルシアは『リバプール・エコー』に対して、
プレミアリーグに適応することは簡単なことじゃないんだ。フィルミーノは素晴らしい選手だけど試合に適応するためには時間が必要なんだ。”
とフィルミーノが本来の力を発揮できるようになるまで耐える必要があるとファンに求める一方で、
”フィルミーノにはコウチーニョのように試合を一変させてくれるようなプレーを期待してるよ”

自身もフィルミーノの才能に非常に大きな期待を寄せていることを明かしました。
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【 適応困難なプレミアリーグ 】
 
他リーグで目覚ましい活躍を見せていた選手であってもプレミアリーグへの適応は難しいのか、プレミア参戦前は頭抜けた活躍を見せていた選手がプレミアではベンチを温めて放出され、その移籍先で存在感を示す、ということも珍しくありません(最近ではチェルシーからヴォルフスブルグへ移籍し年間最優秀選手に選ばれたデ・ブライネ等)。

プレミアリーグの特徴としては
1.縦へのスピード
2.フィジカルコンタクトの激しさ
があげられます。
 近年になってこそショートパス主体のチームも増えてきましたが、イングランドという国柄はスペインのように華麗にパスをまわしながらゴールを目指すような美しいサッカーよりも、どんどん前へ前へと進むダイナミックなサッカーを好むようですね。そういったこともあってかロングボールを放り込むチーム自体は少なくなってきましたが、前への推進力を強く持つチームは今でも多く、ボールを奪ってからの攻守の切り替えの速さ、奪ってから手数を少なくゴールまで運ぶ速さは欧州各リーグの中でも屈指だと思います。そのため他リーグから来た選手は適応までに時間を要する選手も多く、中には適応できずに放出にいたる選手も少なくありません(特にセリエからの移籍組に多い気がします)。
 またフィジカルコンタクトも非常に激しいものがあります。レフェリーも多少激しいタックルでもファールを取らないことが多く、マンチェスター・シティのシルバのような例外はありますが、華奢な体型の選手が生き残ることが難しいリーグとなっています。
 
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【 フィルミーノにも時間を。しかしその余裕は…】

 フィルミーノもいまだ適応しきれていないようで、途中出場した開幕からの2戦は攻守の切り替えについていけていませんでしたし、運動量も途中出場の選手にしては満足いくものではありませんでした。リバプールへの加入も比較的早い時期であったこともあり、私としては開幕戦又は第2節からでもスターティングメンバーで起用してくるのではないかと思っていましたが、やはり適応には時間が必要なようですね。3節からはスタメンに名を連ねるようになりましが、それは開幕から2試合スタメン出場だったFWジョーダン・アイブの出来が悪すぎたことも関係しているでしょう。
 フィルミーノの才能には疑う余地はなく、今後コウチーニョと共にリバプールが誇るブラジル代表コンビとなることを期待しています。そのため早いうちから結果を求めすぎるのではなく忍耐も必要になるということは重々承知なのですが、現在のリバプールには残念ながらそこまでの余裕はないように思います。2012/2013シーズンからリバプールの監督に就任したロジャーズももう今季で4シーズン目で結果が求められています。しかしながら今夏も大量補強を敢行し、開幕スタメンには4人の新加入選手が並びました。第4節終了時の成績は2勝1敗1分け、2得点3失点と勝ちはしているものの得点数も少なく、その得点もコウチーニョのスーパーゴール、ベンテケのラッキーゴールのみと攻撃陣はいまだ機能していません。効果的な崩しはないに等しく、ロジャーズの集大成といえるシーズンを求められているにもかかわらず元トッテナム監督ハリー・レドナップも”近年で最悪のチームだ”と酷評するほどです。
 ファンも忍耐が必要なことは重々承知しているでしょう。しかし耐えてばかりのリバプールファンはもうそれほど耐えるだけの気持ちが残っていないかもしれません・・・。